「イガイ」と「カラス貝」、呼称の境界線ってどこなのでしょう?
連日しつこく書いていますが、もうすぐイガイシーズンですね。
これだけ待ち遠しいのは、過去にそれだけイガイ餌で良い思いをした成功体験が大きいからなのですが、とにかく今から楽しみで仕方がありません。
ちなみにイガイことムラサキイガイですが、地域によっては「カラス貝」と呼ばれております。
今回の記事を書くに当たって調べてみたところ、「カラスガイ」という別種の貝が存在するようですね。
「カラス貝」「ムラサキ貝」と呼ばれることもあるが、カラスガイ(イシガイ科)やムラサキガイ(シオサザナミガイ科)とは全くの別種である。
北港スリット等でお会いする遠征者の方の呼称を聞いていると、中京以東のエリアではカラス貝と呼ばれているようですが、具体的にどのあたりが境目なのでしょうね。ふと疑問に思いました。
さて、今回はイガイシーズンに備え、ワタクシが愛用するイガイ取り器についてご紹介します。
ヤマワ パワフルイガイ取り
外観
インプレ
ワタクシが落とし込み釣りを始めた当初、最初に購入したイガイ取り器がこちらのものになります。現在はモデルチェンジをして、網の色が黄色に変更になっているようです。
コンパクトながらとても頑丈に出来ていて、2シーズンを通してフル活用しましたが網が破れることもなく新品に近い状態を維持しております。
枠の両サイドにロープを掛けるバーが付いていているので、ロープを掛けて強い力を加えることができます。
「イガイ取り器」という商標ですが、イガイのみならずパイプ虫の採取も可能です。網が掻いたエサを確実にキャッチします。
このように書くと良いこと尽くめのように思えますが、この網が曲者で、使用後に取り外してバッグに収納する際、濡れた網がバッグの中を汚さないようにいちいちビニール袋に入れて収納する必要があります。また、そこそこ嵩張るのでバッグ内のスペースを圧迫してしまいます。
基本的にイガイ取り器は釣りを開始する前に一度使用するくらいで、そんなに頻繁に使用するものではありません。
1日に1度か2度しか使用しないものに収納スペースを圧迫されてしまうのがどうも納得行きません。
ワタクシは最初の頃、イガイ取り器には網が必須だという思い込みがあったのですが、イガイは繊維で繋がって固まりになっているので、イガイの採取だけが目的なら網はそれほど必要ではありません。
こちらのイガイ取り器は、イガイ以外にパイプ虫等も掻きたい、とにかくたくさんイガイを掻きたいという人向きで、メインのイガイ取り器として一つ持っておく分には最適の商品だと思います。
野々宮の独断レビュー
エサ掻き能力 | |
携帯性 | |
耐久性 | |
コストパフォーマンス | |
満足度 |
ワタクシのものは旧タイプでネットの色が黒です。現在は水中での視認性が高い黄色にマイナーチェンジされております。
スタジオクラブ ポケット貝取り
外観
インプレ
ライジャケのポケットに収納できるコンパクトなイガイ取り器として購入しました。北港スリットで何度か使用しましたが、普通に採取可能です。
使用後は折りたたんでコンパクトになるところが強みですが、可動部の耐久性が心配です。さらに、ロック機構は付いていないので慣れないうちは採取時に意図せず折りたたんでしまうことがあるので注意が必要です。
メインのイガイ取り器として使用するには心許ないですが、サブとして携帯しておくにはもってこいの商品です。
野々宮の独断レビュー
エサ掻き能力 | |
携帯性 | |
耐久性 | |
コストパフォーマンス | |
満足度 |
ヤマワ ハンディーイガイ取り
外観
安全カバーの付け方
インプレ
そして、最近購入したのがこちらのが「ヤマワ ハンディーイガイ取り」になります。
こちらのイガイ取り器は、かねてより釣り仲間のKK氏が使用されていて、そのイガイ採取能力と携帯性に魅力を感じておりました。ちなみに、KK氏はこちらのイガイ取り器でパイプ虫も掻かれておりました。
昨年の秋に購入しようと思ったのですが、実店舗、ネットショップの何処を探しても在庫が見つからず、ずっと探しておりました。
最近、何気なくAmazonを見たところ販売が再開されており即購入した次第です。
この商品最大の魅力ですが、こちらの画像のとおり腰ベルトに装着して携帯することが可能なところです。
落とし込みベルトって、とにかくいろいろジャラジャラとぶら下げたくなるもので、イガイ取り器を腰にぶら下げるなんてとてもクールだと思いませんか?
似たような形状で若干価格の安いベルモント製のイガイ取り器がありますが、携帯用のベルトホルダーが付属しないので購入を見送りました。
イガイ採取能力も必要十分で携帯性も抜群とあり、今年はこちらの商品をメインのイガイ取り器として使用する予定です。
野々宮の独断レビュー
エサ掻き能力 | |
携帯性 | |
耐久性 | |
コストパフォーマンス | |
満足度 |
大きさ比較
オススメのエサ掻き専用玉の柄
エサ掻き専用に頑丈な玉の柄としてオススメなのが、こちらのOGK 太くて強い玉の柄2です。2016年8月にリニューアルして発売されました。
多くの落とし込み師により愛用されております。もはや魚を掬う目的よりもエサを掻くための柄だと思います。
採取方法
イガイの付着状況は、干潮時には防波堤の上から目視で確認することが出来るので、イガイ取り器を装着したタモの柄をイガイの層まで伸ばし、イガイ取り器でイガイを引っ掛けたらタモを縮めるようにして採取します。
満潮時など潮位が高くてイガイが見えない場合は、この付着状況をイメージしながら海中を手さぐり(タモさぐり?)で採取します。
イガイ同士は繊維で繋がっているだけなので、そこまで力を入れなくても岸壁から引き剥がすことが可能です。
万全を期すなら後述するイガイ取り用ロープを使用すると安心です。
ちなみに、イガイが採取可能な時期については地域により異なります。
西宮周辺ですと例年5月頃から稚貝が付き始め、6月の梅雨シーズンに1枚で使える大きさになり、8月のお盆前後に落ちてしまう感じです。
沖堤防では通年付いている場所もあるようです。
干潮のタイミングで海辺を偵察して独自のイガイの付き場所を探すのもこの釣りの醍醐味ですよ♪
イガイの短期保管方法
採取したイガイは汚れている場合が多いので、水汲みバケツを持参して海水で洗うと良いでしょう。
イガイを家に持ち帰って保管する場合には「水分を切った状態で」バケツ等に入れて持ち帰ります。
「水分を切った状態」というのが重要で、普通に考えれば海水に漬けておいたほうが長持ちしそうな気がするものですが逆にすぐに弱ってしまいます。
自宅に持ち帰ったら適当な大きさのウエスでイガイを包みます。ワタクシはこんな感じのロールウエスをカットして使ってます。
新聞紙でも良いですが破れやすく使い勝手が悪いのでウエスがオススメです。
車海老の輸送時にオガクズを入れて保湿するように、ウエスで包むことに寄って保湿性を保ちます。
この状態で野菜室に保管します。
温度が調整可能なら弱めにして7~8℃に設定したほうが持ちが良いです。
採取したイガイの状態にもよると思いますので色々と試してみてください。
この方法で7~14日くらいは普通に鮮度を保ちます。
イガイ取り用ロープ
イガイ取り器にはこちらのロープを取りつけて、採取するときにはこのロープを引くようにして採取します。
ロープを使用せずにイガイを掻くとタモの固着や先栓の割れ等の破損に繋がりますので、なるべく使用することをオススメします。
まとめ
落とし込み釣りは荷物を全て身に付けて歩く釣りなので、とにかく身軽な装備が求められます。したがって、ワタクシはイガイ採取後の携帯性を重視して商品を選びました。
武庫川一文字等の沖堤防では、タモに大型のイガイ取り器を付けたまま荷物と一緒に置いている方を見かけますが、心配性のワタクシは盗まれそうでそれはできません。
他にも多種多様のイガイ取り器が市販されていて初心者の方は何を購入してよいか分からないと思います。
今回ご紹介した3機種が価格も比較的安く、実店舗やネットショップで簡単に入手可能なので購入を検討されている方も多くいらっしゃるかと思います。こちらの記事が何らかの参考になれば幸いです。
評価内容はワタクシの独断すので、ご参考程度にお考え下さい。