さて、今回は愛用する前打ち竿、リンユウサイ前打ちスペシャルHHF-53の穂先部のUガイドを自分で交換してみました。
ネットの記事やYouTube動画を参考にしてやってみたところ不器用なワタクシでも意外と簡単に出来ました。
その顛末を記事にしてみようと思います。
それではどうぞ。
経緯
11月の頭くらいの釣行で前スペの穂先の一番根元側のUガイドを破損しました。
道糸に結びコブが出来た状態でガイドに巻き込んでいて、魚を掛けて合わせた瞬間にバチンという音とともにUガイドを飛ばしてしまいました。
風が強い日には気付かないうちに道糸に結びコブが出来てしまいがちなんですよね。
この部分のUガイドが無くても釣りが出来ないことはないのですが…。
大きな糸フケが出来ると繊細なアタリがボケてしまいますし見た目にも芳しくありません。
当初はメーカーに修理を依頼しようと思いましたがこの竿は穂先以外のUガイドをテレガイドにカスタムしているので何となく気が引けまして(;´д`)
そこで今回、思い切って自分で修理してみることにしました。
今後の落とし込み釣りキャリアにおいて、Uガイドの破損や損耗は避けて通れませんから。自分で出来るようになっておくが吉ですよね♪
Uガイドの交換に必要なもの
Uガイドの交換作業は大きく3つの工程があり、以下に工程別に必要なものを列記しておきます。
取り外し工程
- マスキングテープ
- 油性マジックペン
- ライター
- カッターナイフ
巻き止め工程
- 新品のUガイド
- ロッドビルディング用スレッド
- ナイロンライン2号程度を20㎝位(スレッドの末端処理に使用)
- はさみ
コーティング工程
- 筆
- 2液性エポキシコーティング剤
- フィニッシングモーター
- うすめ液
Uガイド交換の方法
古いUガイドの取り外し
マスキングテープを巻いてマジックでガイドの向きをマーキングします。
まずは竿から穂先を抜き取ります。
そして古いUガイドを取り外す前に位置決めのためのマスキングテープをガイドの上下に巻いておきます。
マスキングテープはなんでも良いかと。100均でも売ってます。
ちなみにワタクシは昔から3Mのものを愛用しております♪
Uガイドが残っていれば簡単でしたが今回は古いUガイドが脱落してしまっていたため、穂先のガイドラインを見てセンターを合わせました。
こんな感じ。
最終的にエポキシで固める前に実際に道糸を通してみて、センターがズレていれば微調整します。
エポキシコーティングをライターで炙ります。
ライターでガイドのエポキシコーティングを炙って剥がし易くします。
熱しすぎると竿を傷めてしまうとのことでこの作業が今回一番緊張しました。
100円ライターの火力を一番弱くしてサッと炙っては指で熱さを確認してという作業を何度か繰り返して行いました。
カッターでスレッドに切込みを入れて外します。
カッターはオルファのアートナイフを使用しました。
熱せられたエポキシコーティングはカッターの刃で少し力を加えただけで切り込みが入るくらい脆くなりました。
上下どちらかに切り込みを入れてスレッドを切ると、上手く行けばクルクルと解けます。
取れました。
竿には跡はほとんど残りませんでした。
跡が残ったとしてもスレッドを巻くので気にしなくても大丈夫かと。
新しいUガイドの巻き止め
新しいUガイドを準備します。
Uガイドは汎用品をAmazonでポチりました。
残ったUガイドのサイズをノギスで測ったところUの幅が1mmだったのでこの商品を選びました。シマノ純正で手配しても良かったのですが、商品の性質上そこまで大差無いはずですよね。
それにUガイドは消耗品ですから予備として持っておくことが出来ますから。
取り出してみました。
ぼれちっちぇー(;´д`)
とにかく小さいので取り扱いが大変です。
長く使用するとUガイドが道糸で削れて道糸を傷めてしまうので、定期的に交換が必要なのも頷けます。
スレッドを準備します。
ジャストエース社のポリエステルダルスレッドの細糸(Aスレッド)をポチりました。
太い糸のCスレッドだと小さいUガイドに不釣合いだったのでAスレッドにしました。
後述しますがこれが巻きにくいのなんの(;´д`)
糸抜き用の糸を準備します。
巻いたスレッドの端糸を抜き糸を使ってスレッド内に納めるために使用します。
ワタクシは余っていたナイロン3号を使用しました。あまり太すぎなければどんな糸でも問題ないかと。
抜き糸は20cmほどカットして二つ折りにしてスレッドの仕上げ段階でガイドと一緒にスレッドに巻き込みます。
巻きます。
巻き始めは端糸を交差させて巻いていきます。
こちらの動画がとても参考になりました。
巻き終えた状態です。
黒い竿に細い黒い糸を巻いていくので隙間が詰まっているか確認しづらくて大変でした。
ここでガイドの向きをチェックした後にマスキングテープを剥がします。
コーティング
フィニッシングモーターに竿をセットします。
自分用の竿なのでここまでする必要は無かったかもしれませんが、一度使ってみたくて富士工業のフィニッシングモーターを購入しました。
UROKODO氏曰く、これ無しでは「絶対に」綺麗に塗れないとのことですから(;´д`)
パッケージを開封するとこんな風にバラで入っているので取扱説明書を頼りに組み立てます。
穂先がセット出来ました。
エポキシコーティング剤を混ぜ合わせます。
エポキシコーティング剤は粘度が高く厚塗りに適したジャストエース社のJEC-40を使用します。
適当な容器に付属のスポイトを使ってA剤とB剤を1ccずつ同量を取り、筆の柄でしっかりと混ぜ合わせます。
この時、気泡が出来るので10分程放置して気泡が抜けるのを待ちます。
10分後、気泡が落ち着いたので塗布に移ります。
スレッドにエポキシコーティング剤を塗布します。
フィニッシングモーターを回転させて筆でコーティング剤を塗布していきます。
垂れるので下にダンボールを敷いて作業しました。
ちなみに筆はこちらのセットの中の平筆を使用しております。
ライターでサッと炙って気泡を取りました。
この状態で24時間フィニッシングモーターで回して乾燥させます。
うすめ液で筆を洗浄します。
最後に筆とエポキシコーティング剤を吸ったスポイトをうすめ液で洗浄しました。
まとめ
初めての作業でしたが何とか形になりました。
手でガイドに力を加えてみてもグラつきは無いので恐らく実釣でも問題ないかと思われます。
ワタクシ的にはスレッドを巻くところに苦戦しましたがあとの作業は道具が揃っていれば簡単に行うことができました。
次はUガイド竿のテレガイド化にもチャレンジしてみようかな♪
今回はblacky氏とUROKODO氏の記事を参考に作業しました!