前回の続きです。
本日の必死のパッチ
野々宮家では釣行は週に1回という厳格なルールがあります。
このルールは落とし込み釣りにハマった2年前の夏から秋にかけて、毎週末土日の朝夕マヅメに釣行するという2児の父としてあるまじき頻度で釣りをしていたことが発端で、これに激怒した妻がこのようなルールを設定した次第です。
家庭を顧みず釣りに現を抜かしていたワタクシが間違いだったと今でも反省しております。
基本的に週イチ釣行ルールを守っているつもりですが、最近はちゃっかり2日連チャンで釣行することもあり、妻も黙認してくれている様子。
この日はマ氏と竿を出せるチャンスということもあり、必死のパッチでお願いしてみたところ、しぶしぶ首を縦に振ってもらうことに成功。めでたく第3回目の「ブラこうコラボ」が実現するに至りました。
妻には、近いうちに西北のエイジニッタでケーキでも買って帰ろうと思います。
NK
雨+赤茶色濁りのNK沈みテトラを攻略せよ!
外出から帰宅したのが15時過ぎ。先行されているマ氏に状況確認のためにメールをしてみます。
野々宮「釣れてますか?とりま今から出撃します!」
マ氏「釣れてるで♪」
野々宮「うぉぉぉぉぉーっっ!!!」
なんと、死の海と化したはずのあのNKで魚が釣れるなんて信じられませんでした。まさか、潮の状況が変わったのか?
とにかく早く現地に行って何が起こっているのかこの目で確かめずにはいられませんでした。手際よく準備を済ませ、はやる気持ちを抑えながらKLX125に跨がりNKに向かいます。
1コーナー~2コーナー 南面沈みテトラ
NKに着いたのが15時半過ぎ、雨は小雨がぱらつく程度なのでテトラにもなんとか登ることが出来そうです。
さすがに雨が降っているので空いています。それでもワタクシと同じようにカッパを着こんで竿を出されている人がおられます。
雨の日に釣り場で出会う人は本当に釣り好きな人が多いので良い感じです。
沈みテトラに近づくにつれ、長い竿を持った怪しい雰囲気を放ちまくっている釣り人がいます。
マ氏です。体から黒いオーラが出ているかのようでした。
挨拶を済ませたところでマ氏の足元に注目!
なんと今どきの前打ち師に必須のアイテム、ハイパーVソールを着用されておりました!
ブラックもなかなかカッコいいですね。このスニーカーは本当に滑らないので全国のテトラー達にオススメします!
海の状況を見てみると、前日よりも濁りがキツくなっているようでした。偏光グラスを通して見ると、まさにお汁粉のような色をしています。
これは酷い。
マ氏によると、この沈みテトラで1枚釣られたそうで、アタリも頻繁に出ているようです。上層が濁っているので魚は沈んでいて、底の方、テトラの隙間を4mくらい餌を送り込むとアタリが出るとのことでした。
マ氏に仕掛けを聞いて同じように準備します。餌は稚貝の団子を使われていたのでワタクシも同じく稚貝団子を付けます。
ここで、エサ箱を開いてみたところ午前中は開いてなかったイガイがほとんど開いてしまっていました。しかも物凄い悪臭を放っているので腐ってしまったようです。
午前中の釣行で一度冷蔵庫から出して、再度冷蔵したのがマズかったのかもしれません。
なんとか、開いていないイガイを見つけてこのように針に付けました。ガン玉は3Bを打ちます。
さっそく沈みテトラの穴を探って行きますが、濁っていて穴が分かりません。穂先を前後左右に動かして道糸が入って行く穴をまさに手さぐりで探って行きます。
落とす!移動! 落とす!移動! 落とす!移動! 落とす!移動!
スムーズに穴に落ちないので手返しが悪く、テンポよく探っていくことが出来ません。
1コーナーの年無し穴2ヵ所が気になったので探りに行くも当たらず。
何度か根掛かりを繰り返し、口の開いていないイガイが無くなってしまいました。
【悲報】NKのイガイ、早くも落ちる【イガイ壊滅】
そこでイガイを掻いてみたのですが全く採取できません。採れるのはユウレイボヤばかり。
1コーナーテトラ付近を覗いてみても、びっしり付いていた稚貝が落ちてしまっております。近くにいたおっちゃん曰く、ここ数日で一気に落ちてしまったとのことです。
こちらが5月8日の沈みテトラの様子。このころは稚貝がびっしりついていました。
この日の沈みテトラ。
見事に稚貝が剥がれ落ちています。この赤茶色の潮も影響しているのでしょうか。
落とし込み釣りを始めて3年目になりますが、イガイが大きくなる前に落ちてしまうことなんてあるのですね。今年の夏が思いやられます。
イガイが採れず途方に暮れていたところ、マ氏が前日神戸沖で採取された稚貝を分けて下さりました!ありがとうございます!
これでなんとか釣りを続行することが出来ました。ここでアタリも途絶えたので2コーナーに移動します。
2コーナー
こちらも同じく濁りがキツめです。
テトラポットはほとんど濡れていないので登るのも問題なさそうです。
マ氏の後ろについてワタクシも探って行きます。
2コーナー最奥部を探るマ氏。
西面を探るマ氏。
6.3mのロングロッドを使用されているので、テトラに登らなくても根元の防波堤からテトラの際を探ることが出来ます。
5.3m竿のワタクシはこのようにテトラポットに降りて、影に隠れるようにして落としていきます。
しかしアタリません。
結局マ氏もアタリがなく、やはり怪しいのは沈みテトラということで、再び戻ることにします。
マングース先生の「前打ち講座」
沈みテトラ付近に戻った所で時刻は17:30。干潮時刻1時間前で潮が完全に止まってしまいました。ここで休憩しようということになり、並んで腰かけておしゃべりタイムです。
いろいろと気になっていたことを質問すると優しく教えて下さりました。
濁りのキツい沈みテトラの穴を探る方法
基本はテトラの際穴を探る方法と同じです。
- 竿半分くらいのタラシを作り、狙ったポイントの少し遠めに振り子の原理で仕掛けを飛ばします。
- 手前に道糸を引き寄せながら仕掛けに張りをつくってハリス半分くらいを沈めます。
- この状態で竿を前後左右に動かして穂先が引き込まれる穴=潮の効いた穴を探ります。
- 穂先が引き込まれる穴が見つかれば、リールを弾いて道糸を出して仕掛けを送り込んで行きます。Uガイド竿の場合、バカ糸が出るので竿をしゃくって道糸を出して行きます。
今回学んだポイントは「ガン玉は穂先で重みを感じることが出来る範囲で極力軽めのものを打つ」ということ。
穂先に重みを感じながら竿を下げて仕掛けを落としていく場合、落とすスピードは手元でコントロールできるのでガン玉の重さは関係ないと思っていました。
ところが、マ氏によると重いガン玉を打つと垂直に落とす分には良いが、左右に入り組んだ穴に送り込んでいく場合、ガン玉の重みでテトラの上に乗って止まってしまうので良くないのだとか。
「前打ち」や「落とし込み」という言葉の響きからどうしても重めのオモリをつけて落下させる、ということをイメージしてしまいますが、正しくは軽く漂わせた仕掛けをテトラの隙間に潮によって吸い込ませる、という表現の方が近いと思います。
この釣り方だと、リールを操作して頻繁に道糸を出し入れするので、ドラグ無しのヘチリールの方が使い勝手が良いのかもしれません。実際、マ氏の仲間の方はドラグ無しのBJ85やBJ75を使用されているそうです。
イガイ餌を選択する際の大切なポイント
イガイの針の付け方についても質問してみました。
イガイを使用するうえで最も大切なことは、イガイの「大きさ」だということ。岸壁についているイガイより少し大きい、もしくは少し小さいイガイを使用することが良い釣果を得るコツなのだとか。
素人考えではマッチザベイトということで堤防に付いているイガイと同じくらいの大きさのものが良いのかなと思っていました。
普通に釣る分にはそれでも良いのですが、大会等で他の人よりも多く釣ろうと思えばそれでは駄目なのだとか。
細かくイガイの大きさを替えながら、その日のアタリサイズを見極め、アタリサイズのイガイの大きさに合う針の付け方を選択するのが正しい考え方の流れのようです。
ワタクシがイガイを使用するときは馬鹿のひとつ覚えの如く内オモリしか使用しないので、この話は目から鱗でした。
本当に奥が深いと思います。落とし込み釣り。
1コーナー~2コーナー 南面沈みテトラ
そんなこんなで時刻は18時。ヨットハーバー入口付近に綺麗な引かれ潮が出来ていました。
マ氏の「チャンスや!」の合図とともに干底前の最後の時合に賭けます。
鬼才、松田稔氏風情漂うマ氏。
この後、ギリギリの時間まで頑張って落としましたが最後までアタリなく、坊主にて釣行を終えることとなりました。
PB❗ pic.twitter.com/qKU6ETnQKR
— 野々宮@くろこう.net (@kurodaikoshien) May 29, 2016
まとめ
今回は前回のようなドラマチックな展開にはなりませんでしたが、雨の中一緒に竿を出すことが出来て光栄でした。本当にありがとうございました。
次回は北港サンバシか南港セル石での目印修行をお願い致します。
しかし、イガイが落ちてしまうのは想定外でした。今年の夏の西宮落とし込み黒鯛は厳しい状況となりそうです。
ちなみに、マングース氏の記事はこちら。

途中から「俺はもうブログ用の魚の写真有るし、はよ釣りや♪」って言われてウザかったッス(;´д`)
KLX125のODO
468km
2016/5/29 兵庫県:尼崎の潮回り
- 潮:小潮
- 干潮(時間) 潮位(cm)
8:19(99) / 18:33(59) - 満潮(時間)潮位(cm)
1:33(132) / 11:27(106)
本日の使用タックルはこちら
- 竿:ダイワ BJコマンダーT-超硬53UM改(メタルトップチューン)
- リール:シマノ 鱗夕彩エスプラティ67
- 道糸:東亜ストリング ちぬ(黒鯛) ピラニア 2.5号
- ハリス:東レ トヨフロン Lハード 2号
- 針:がまかつ 伊勢尼7号
- 餌:イガイ(稚貝団子)
テトラポット前打ち師に必須の滑らない靴はハイパーVソール!本日も大活躍でした!